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ハンティング夜話 スコープ装着時には、いきなりサイトあわせせず、まず、左右ゼロ(イレクターチューブが中心に位置) になっている状態のままで試射した着弾位置を確認してみましょう。左に着弾している場合は、 スコープが右に偏っております。 極端な場合は、銃を真上から見て、明らかに銃身軸線と光軸線(サイト上の阻点) がズレている事があります。 50mで撃ってセンターに弾痕を寄せ、100mを撃ったら左右に弾痕が偏った事はありませんか・・・ この状態で、300m撃ったらそのズレは更に3倍に拡大します。 この現象は、光軸線(ライフルスコープ)と銃身の軸芯がズレているときに現れます。 この場合には、ゼロイン地点以外は絶対にセンター(水平上)には当たりません。 ハンターにとって、着弾が左右に振れる事は、特に遠射には適してない状況です。 しかしながら、そのズレは射撃競技においては殆ど気にならない範囲に収まるでしょう。 ハンティング 深刻な問題は、ゼロイン地点以外への発射において起きますが、 実際のハンティングにおいては、そう大きな問題は起きないでしょう。 しかしながら、後述するひどい垂れ銃身が存在する限り、左右に対しての振れ銃身も 同様に存在する可能性が在るとしたならば、深刻な問題となります。 この問題は、スコープのウインテージを回しての調整では補えない範囲になったときに 困難な問題となりますが、殆どはこの範囲に収まっているでしょう。 300m遠射において、200mゼロインで300m撃つ場合には、そのズレは10cm以内に納めたいですね・・・最悪な状況は希にしか存在しないでしょうが、それに気付かず自身の腕の問題と謙虚に受け止めているとしたならば、大変残念な事態です。 また、200mの距離で、ゼロイン可能な射撃場がないために、100mの射撃での計算上の狙い越とされている方々は、なお一層分かりにくい状況となって行きます。 参考に、前後のリング間の距離が10cmだとすると、 軸芯のズレが0.1mmあると100mでは1cmズレます。 1mmのズレでは、100mでは10cmズレます。 その原因の一部を考えてみましょう・・・ |
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ライフルと云えども銃身とレシーバーブロック(機関部)との接合には、微妙にあやうい関係が起きている。 要するに、銃身軸芯と光軸線(照準線)とのズレが生じているのが、通常の量産品の宿命なのです。 また、銃身軸芯に対して、レシーバーブロックの軸芯が一致していれば大変結構な状態ですが、量産銃に対しては、そう期待できないのが現実であります。 |
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下図を参考に ここで重要なことは、ベースが銃身軸芯の真上で合致していることです。決してレシーバーブロックの芯 ではなく、悪までも銃身軸芯線の真上に配置されることです。しかしながら、作業手順としては、レシーバーブロック軸芯を基準として、ベース軸芯を合致させて終了となってしまうのが実情でしょう。 ここで最も大切なことは、シーバーブロックに対して銃身がどの位の工作精度で組み合わされているのかです。通常量産では1/100以内の公差と云われてきましたが、状況から推察すれば信用に値する内容は見当たらず、1/100どころか1/200にも満たない某有名メーカーにて過去に経験しております。 それは100mで撃っても弾痕不明で、ボアサイターで検証してみると、スコープのエレベーションをめいっぱい 回してもセンターには到底寄せられない、いわゆる垂れ銃身でした。 どう言うわけかこの垂れ銃身が多い様に感じますが、これに対しての方策はそれほど難しくないのですが、困難な道となるのが左右に振れる銃身、つまり、上から見ると銃身軸芯からレシーバーブロックの軸芯がズレている状況です。 |
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垂れ銃身に対しての方策は、ワンピース・スロープベースやバリス特殊リングにおいて解消されます。 通常売られているベースは、20MOAと云われるスロープ・ベースです。 100ヤードで20MOA(20インチ=約50cm)ですが、これほど極端な対応は、国内では存在しない ほどの超遠距離対応ですので、そのレベルに合わせて製作するしかないかも知れません。 問題は左右振れ銃身、ベース位置を銃身軸芯に沿って付け直しが必要となり、 その加工と確認操作では難しいものがあります。 しかしながら、殆どの例では、スコープ内部のイレクターチューブの移動(クリック調整)で、 収まっているのが通例でしょう。 ベース幅の違いによるズレは、相当多いのではないかと思いますが、縦割り式のWarneマウントなどを使う事で解消されます。 装薬銃では、試射して試す機会が少ないせいか、余り気にしないで 獲物を確保している状況が多く、多少ズレていても確保出来ることで、その目的は達成致します。 しかし、空気銃の場合には、その試射が手頃に出来るために、ハンターの悩みとして残り、 精神的には、決して良い状況とは云えなくなる事が多いはずです。 ゼロイン40mで、ゼロイン距離以外の距離において1cmくらいのズレでしたならば、 その都度ゼロイン調整せずに、狙い越し(レチクル上)で調整すべきでしょう。 試すのは悪までも決まったゼロイン距離での調整だけに済ませるべきです。 どうしても気になるときには、一体型のBKLや縦割りマウントを試すと良いでしょう。 また、弾による編流(通常ライフリングの回転により起こる微細な着弾の偏り)的な偏りも 原因となり得ますが、これは弾と銃身の相性が生み出す個性の様なものですから、 修正するには、弾の変更に依存せざるを得ないでしょう。 |
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